震災離職者に職業訓練 栃木県が受講者を募集

　栃木県産業労働観光部は７月から、東日本大震災の影響で離職を余儀なくされた人を対象に職業訓練を実施する。ものづくりの技能、災害復旧業務に必要な資格、福祉サービスなどの知識を習得してもらうことで早期就職を支援する。教材費などを除き受講無料。

　ものづくりなどの訓練は、那須町と足利市の県立産業技術専門校で実施。従来の離職者を対象とした施設内訓練の定員を拡大する。機械加工科、ＮＣ機械科、板金溶接科、観光サービス科の４科目。訓練期間は７〜12月と10〜３月の半年間。全９コースで、震災影響以外の離職者も含めて定員は５〜10人程度。

　災害復旧業務、福祉サービス、医療事務の訓練は民間の教育訓練機関に委託する。建設車両科、玉掛け・クレーン科は訓練期間５〜６日、全18コースで定員は各５人。福祉、医療事務は訓練期間３カ月間、全３コースで定員は各20人。いずれも７〜９月に実施。

　対象は(1)被災地域（災害救助法適用地域）で就業していたが、災害で離職した(2)被災地域内の事業所で雇用される予定だった新規学卒者で、内定取り消しまたは撤回された−などに該当する人。県内に避難している離職者も受講できる。

　７月から始まるコースの募集を開始。問い合わせは県労働政策課、電話０２８・６２３・３２３５。

震災離職者に職業訓練　県が受講者を募集（2011年5月20日 下野新聞）