福島の職業能力開発校、生徒が応募定員の3割

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影響は深刻なようです。


福島の職業能力開発校、生徒が応募定員の3割
(2011年12月13日 読売新聞)

 東京電力福島第一原発事故により、全生徒が避難先で授業を受けている福島県南相馬市原町区の職業能力開発校「県立テクノアカデミー浜」が、来年度の募集で定員70人に対して約3割しか生徒が集まらず苦戦している。

 14日に締め切られる2次募集も、12日現在で応募はわずか1人。放射線に対する不安が背景にあるとみられ、来年1月も異例の3次募集を行う考えだ。

 同校は1995年に「県立浜高等技術専門校」としてスタート。自動車整備科や建築技術科など工学系の技術者を育成し、昨年4月には計測制御工学科の短期大学校も設けて、4科からなる「県立テクノアカデミー浜」として開校した。

 東日本大震災では生徒1人が津波で犠牲となった。原発事故後の5月、全校125人のうち退学した8人を除く117人が県立テクノアカデミー郡山、同会津に避難し、授業を受けている。

 同校は第一原発の北約24キロに位置し、緊急時避難準備区域内にあった。9月末に同区域が解除された後、来年4月から元の校舎での授業再開を決めた。10、11月に推薦と一般入試の1次募集を実施、現在は2次募集を行っている。推薦と1次募集では23人が合格したが、2次募集は1人の応募しかなく、入学者は33%しか決まっていない。

 「就職が100%決まる学校として地元でも人気がある。通常であれば、年内で100人程度の応募があるのに……」と益子慎治校長(59)は頭を抱える。

 年間の積算被曝線量は0・43ミリ・シーベルト程度とされ、これまで、地元の高校を3回訪問して応募を呼びかけているが、放射線の影響を気にして敬遠する生徒や保護者が少なくないとみられる。

 来春卒業予定の生徒も60人のうちほとんどが就職を決めているだけに、益子校長は「全国で唯一、原発で被災した職業訓練施設として行政にも支援をお願いしたい。除染も進めており、若者の応募を待っている」と話した。



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